眺望と週末のショッピングには良いけど – Brillia Tower 有明 MID CROSS

ブリリア
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Brillia Tower 有明 MID CROSS – 勝手に評価 6点

Brillia Tower 有明 MID CROSS - 勝手に評価 6点
10段階評価加重評価
立地530%1.5
生活利便性630%1.8
築年数1015%1.5
建物の特性715%1.05
独断による調整510%0.5
評価6
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立地はお世辞にも良い条件とは言えないと思っています。

皆さんは「副都心」と言われてどこを思いつきますか?

私が頭に浮かぶのは「新宿」なのですが、この物件のホームページを見ると、他にも副都心があるようです。

池袋副都心、渋谷副都心、大崎副都心、上野・浅草副都心、錦糸町・亀戸副都心、臨海副都心と書かれています。

ざっくり言うと、都心は千代田区、港区、中央区を「都心3区」と言うのですが、それに対して「副都心」は、およそ50年前に生まれた言葉で1958年に国がつくった首都圏整備計画の中で、「渋谷」「新宿」「池袋」の3地区を「副都心」と位置づけました。「都心」に集中していたオフィスなどの機能を分散させるため、その3地区で都市開発が進められました。1980年代に入ると、3地区だけでは受け皿として間に合わなくなり、「副都心」の再定義・新開発をすることになりました。

現在では山手線沿線の「大崎」や東京下町「上野・浅草」、千葉方面に続く総武線沿線「錦糸町・亀戸」も副都心に含まれています。そして、2020年の東京五輪開催に向けて様々な施設が建設される「臨海地区」も副都心となっています。(マンション経営大学さんのページからの抜粋です。https://mansionkeiei.jp/column/14151)
そんな臨海副都心なのですが、「副都心」であることを強調しなくてはならない理由は明白で、利便性が高いとは言えない立地だからです。まず、最寄駅であるお台場海浜公園まで徒歩8分と微妙に遠く、さらにそこに通っているのは「ゆりかもめ」。ゆりかもめは新橋と豊洲を結ぶ新交通で、5分おきに電車がきますが、新橋まで13分かかります。つまり、新橋に行くだけで30分ぐらいかかるのです。
新橋に会社や学校があればいいのですが、結局そこから乗り換えて目的地に向かわなければならないので、ちょっとした苦痛を伴います。
一方で、もう一つの東京臨海高速鉄道の最寄駅は徒歩13分の「国際展示場」になります。こちらはJR埼京線に乗り入れているので、大崎駅(14分)、恵比寿駅(18分)、渋谷駅(20分)、新宿駅(26分)、池袋駅(31分)と言った場所に行くのであれば直通で行けます。但し、電車の待ち時間を考えると渋谷駅まで40分ぐらいかかってしまうので、こちらもあまり便利とは言えないということになります。電車以外の交通手段としては路線バスが、徒歩3分の「有明1丁目」から東京駅まで32分となっていますが、待ち時間と多少の混雑を考えると、東京駅まで40分ぐらいかかってしまいます。また、予定としては2020年中頃からバス高速輸送システム(BRT)というバスの運行が始まりますが、豊洲・月島・晴海という新築マンションが雨後のタケノコのように建設されている地域を縫って走るので、この新交通システムが需要に耐えられるのかは、疑問が残るところです。

とはいえ、立地の点でメリットを挙げるとすれば、「週末が楽しい」ということになると思います。

アクアシティお台場、デックス東京ビーチ、ヴィーナスフォート、パレットタウン、日本科学未来館、船の科学館、東京ビックサイトなど、遊びに行く場所には事欠かないという点です。

マンションのモデルルームなどに行くと、このような「楽しさ」を全力で推してくると思いますが、ここはちょっと冷静になって、日常生活の利便性の低さと週末の楽しさを天秤にかけて、「それでもここがいいのだ!」と思うのであれば、購入を考えても良いのかなと思います。

タワーマンション特有のメリットは充実しています。

やはり、この立地のタワーマンションであれば、高層階でなくとも眺望は良いと言えます。

共有設備としても屋上テラス、そのすぐ下にゲストルームとパーティーラウンジ、1階、2階にはワークスペース、カフェ、ガーデンとタワーマンションの魅力を高める設備がきちんと備わっております。

これらの設備も、「週末が楽しい」設備と言えますので、日常生活における利便性の制限を週末に取り戻すことができるかもしれません。

私自身、タワーマンションに住んでいた時期がありますが、確かにこのような設備があると、それだけで心に余裕が生まれます。設備を使うか使わないかは別として、そこに設備がなければ選択肢も無いので、せっかくタワーマンションに住むのであれば、このような設備がキチンと「有る」という事実が大事だとも言えます。

心配なのは将来の大規模修繕計画の資金がきちんと貯まるかどうか。

有明、豊洲、月島、晴海という地域は、ここ数年大きなタワーマンションがたくさん完成しているので、重要に対して供給が大きすぎると思われます。そうなると、それぞれのマンションが競合してしまい空室率が高くなってしまいます。

マンションの空室率が高くなるということは、予定どおり修繕管理費が集まらず、その結果およそ10年後に訪れる最初の大規模修繕が予定通りできるかどうかが分からないという状況になります。

実際、白金のタワーマンションでは修繕費が予定通りに集まらず、大規模修繕を先延ばしにしました。マンションの価値を保つのに大規模修繕というメンテナンスは非常に重要であるにも関わらず、それを先延ばしにするということはマンションの価値を下げることになりますので、絶対に避けなければならないことなのです。

「10年目になる前にマンションを売ってしまえば問題は無い」と考えるかもしれませんが、空室率が高いマンションは「需要が低い」と言えますので、大幅に値下げをして売却をしなくてはならなくなってしまう可能性があります。従って、このあたりの可能性をきっちりと理解した上で購入を考えた方が良いと言えます。これが「独断による調整」のポイントが低い理由です。

色々とネガティブなことを含めて記載しましたが、「自分は週末を最大に楽しむのだ!」とか「海の眺望を何よりも重視するんだ!」という方にとっては文句のつけようの無い物件だと思いますので、モデルルームに行って話を聞いて、色々と質問をしてみてくださいね。

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